本文
航空機産業支援室
航空機産業支援室 とは
航空機産業に参入する中小企業の技術支援拠点として、2017年、都産技研本部(江東区青海)に開設しました。
航空機部品の試作、検証、測定などの技術を中小企業へ提供し、航空機産業への参入を支援しています。※1
※1 | 東京航空機産業クラスター「TMAN※2」「AMATERAS※3」参加企業を主な対象としています。技術相談や試験、規格閲覧など一部の内容は、参加を問わず利用できます。 |
※2 | TMAN(ティーマン): Tokyo Metropolitan Aviation Networkの略称で、東京エリアの中小企業によって構成されたネットワーク。企業間連携により多工程発注(一貫生産型発注)要請に応えられる企業集団を目指しています。加入企業数:2023年12月現在64社。 |
※3 | AMATERAS(アマテラス): Advanced Manufacturing Association of Tokyo Enterprises for Resolution of Aviation Systemの略称で、先進の技術を持つ東京地区の航空宇宙部品製造企業連合の団体です。加入企業数:2023年12月現在10社。 |
支援内容
試作・実証実験支援 (TMAN参加企業対象)
航空機部品の一貫生産を目指し、製造工程の立て方、課題解決や性能テストなど、試作・実証により、海外/国内からの直接受注に向けた支援を実施しています。
支援事例:POPPET SETの加工技術支援、性能テスト支援 航空機内の気圧を調整する部品で、1機当り50個程度搭載されています。気密性が必要なため高精度な加工が要求されており、加工に関する支援や、エアの漏れがないかを確認するリークテスト方法を検討し実施しました。 |
テーマ設定型共同研究 (TMAN参加企業対象)
工程の効率化や、より良い製品の開発などを目的に、TMAN参加企業との共同研究を行っています。
研究成果は年度末の成果報告会にてTMAN参加企業に情報共有されています。
研究事例:アルミニウム製薄肉導波管の曲げ加工 航空宇宙分野では、軽量化のためにアルミニウム製の薄肉管が使用され、限られたスペースに搭載するために、曲げ加工が必要になります。これまでしわや割れなどの不良が発生しやすく、成形が困難であったアルミニウム製の薄肉導波管に対して、導波管製造企業と都産技研にて共同研究を行い、不良を抑えた成形が可能となりました。 研究開始当初の加工品 共同研究実施後の加工品 |
研究事例:導通スイベルの製造工程の課題解決 ヘリコプター等の貨物運搬で使用される導通スイベルを対象に、ネジのかじりを防止するため、熱処理や加工条件を実験により見直し、かじりが起きにくい製造工程を確立しました。 |
航空機規格試験 (全企業対象・有料)
航空機部品に適用されるASTM(American Society for Testing and Materials)規格やFAR(Federal Aviation Regulation)規格に対応した試験を提供しています。
英文報告書(和文・英文併記)発行が可能な試験 (JIS Q 9100※4により管理)
|
|
|
※4 | 航空・宇宙産業向けの品質マネジメントシステム。航空機産業支援室では「JIS Q 9100:2016」に基づく QMSの運用を行い、2019年8月に登録証の発行を受けました。 |
和文報告書のみ発行が可能な試験
- 自動画像解析による結晶粒度測定
Standard Test Methods for Determining Average Grain Size (ASTM E112)
|
|
研究会活動 (TMAN参加企業対象)
航空機産業に関わる技術・制度の相互理解を深めること等を目的に、2023年度から研究会を設立し会合を開いています。
・TMAN特殊工程研究会 非破壊試験部会 (SP研究会NDT部会)
部品試作ワークショップ (TMAN参加企業対象)
退役が進んでいる機体部品の図面等を入手し、その図面からの実践的な試作をワークショップとして行っています。製造工程の設計、検証、課題の抽出と解決などについて、TMANクラスターの技術や能力の向上を目的として開催しています。
航空機産業専門アドバイザー (旧専門家派遣、TMAN参加企業対象)
TMAN参加企業に対してアドバイザーを派遣し、各種の課題に対する助言や指導を行います。航空機産業において専門的知見を有する企業OBなどの専門家を、課題の内容に応じて選定の上派遣します。
外部リンク(TMANサイト)
問い合わせ先
機械技術グループ TEL:03-5530-2570
tiri-aviation(at)iri-tokyo.jp
※ (at)を@に置き換えてください
(外部リンク)
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)