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クロスミーティング2022 口頭発表紹介

印刷用ページを表示する 更新日:2022年11月15日更新

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10月19日より3日間、「産業交流展2022」と初の同時開催で行われた「TIRIクロスミーティング2022」。企業の皆さまが都産技研の技術とつながるための研究成果発表の場として、今回は2年ぶりのリアル開催となりました。

(外部リンク)

都産技研の技術とつながる

今年は従来の口頭発表に加え、研究成果をよりリアルに実感していただくため、産業交流展との初の同時開催となりました。「AI・IoT・ロボット・5G」「ヘルスケア・バイオ」「材料・材料評価」「電子デバイス」「電子機器」「加工・造形」「計測・評価・非破壊検査」の8テーマにわたって、全60の技術シーズの発表が行われました。​

技術シーズ集にて、発表の概要をご覧いただけます。​自社で使える新しい技術をお探しの方、どのような試験をすればいいのかお悩みの方、アイデアを製品にしたい方など、皆さまのお問い合わせをお待ちしております​。

技術シーズ集はこちら⇒https://www.iri-tokyo.jp/site/seeds/

口頭発表紹介

「ローカル5Gへの都産技研の取り組み」

都産技研は、中小企業の5G・IoT・ロボット普及促進事業を行っており、通信技術グループでは、5Gの無線通信設備や評価装置を導入し、5G製品の開発を支援しています。​都産技研のローカル5Gへの取り組みについて、情報システム技術部 通信技術グループ 上田 啓市が発表を行いました​。

超高速、低遅延かつセキュリティの高い専用無線ネットワークの構築が可能となる「ローカル5G」ですが、都産技研ではミリ波対応とSub6対応の2種類のローカル5G基地局を導入しています。お客さまは、デバイス開発やサービスのテスト並びに無料での相談や設定のサポートなどのサービスをご活用いただけます。

ローカル5G基地局の活用例として、遠隔操作の試験や、4K、8K映像​の配信テストなどを行っていただけます。また、実際の通信速度・遅延時間を計測することにより、サービスの設計値の検討などに役立てていただくなど、さまざまな用途でご活用いただいています。

都産技研は、ローカル5G基地局だけでなく、電波暗箱、電波暗室や基地局エミュレータも整備しており、技術基準適合証明(技適)取得前のデバイスの検証や、開発中製品の5G接続試験などが可能です。

電波暗箱

電波暗箱

電波暗室

電波暗室

基地局エミュレータ

基地局エミュレータ

また、ローカル5G活用の普及促進を目的として、ローカル5G研究会(外部リンク)を運営しています。研究会は、製品・サービスに関する情報収集・共有の場となっています。都産技研が保有するローカル5G関連装置のトライアル利用(無料)を通して、実際の装置をご利用いただけます。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

通信技術グループ TEL.03-5530-2632

「コマツナに含有された機能性成分ルテインの生体利用性を評価する実験系を構築」

東京都の主要農産物であり、加工食品への利用も活発なコマツナに含まれるルテインは、眼の健康維持に寄与するとの報告があり、ルテインに着目した高付加価値商品が求められています。こうした背景をもとに、ルテイン含量の高い商品を開発するために必要となる基礎的なデータを明らかにする研究、およびルテインの生体利用性を簡易に評価するための実験系の構築について、地域技術支援部 食品技術センターの石本 太郎が発表を行いました。

​コマツナのルテイン含量に関する基礎的データとして、(1)葉色が濃い品種ほどルテイン含量が高い傾向があること、(2)収穫サイズを大きくするとルテイン含量(濃度)が低下すること、(3)乾燥粉末の製造ではブランチング(下茹で)の実施が有効であることがわかりました。

​また、試験管内消化によって可溶化されるルテインの割合(バイオアクセシビリティ)の評価においては、「油脂添加」「乾燥粉末化」「冷凍ペースト化」によって、コマツナに含まれるルテインの生体利用性が向上する可能性が示唆されました。

コマツナのルテインに着目した商品開発に関心をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。

食品技術センター TEL. 03-5256-9251

グラフ

品種別のルテイン含量

グラフ

収穫サイズによる差異

グラフ

乾燥粉末の加工条件とルテイン含量

バイオアクセシビリティ 評価の流れの図

バイオアクセシビリティ評価の流れ

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「室内光でも利用可能な光触媒」 

セルフクリーニングや抗菌、消臭などで注目されている光触媒。しかし、酸化チタンは紫外光にしか反応せず、主に屋外用としての活用にとどまっています。室内での需要も多くありますが、可視光は紫外光よりエネルギーが弱いため利用が難しく、また室内では肌に触れる部分が多いため、高い水準でのコーティングが求められます。可視光でも応答する光触媒の研究について、機能化学材料技術部 マテリアル技術グループ 染川 正一が発表を行いました。

光触媒に光をあてることによって、価電子帯の電子がエネルギーの高い状態となり、その際に生成した電子や価電子帯に残ったホールが酸化還元反応に寄与します。可視光は紫外線に比べてエネルギーが小さいため、可視光応答させるためにはエネルギーギャップを縮める必要があります。

​開発した触媒は、室内光で動作可能であるだけでなく、消臭や抗菌・抗ウイルス性能に優れており、 多様な製品へのコーティングが可能です。現在20 kgオーダーでの合成スケールアップに成功しており、並びにコーディングのスケールアップについても、さまざまな樹脂へのコーティングや、壁紙上へのスクリーン印刷を実現しています。

また、水中やガス中の有機物分解において、試験により優位な結果を得ており、インフルエンザウイルスと大腸菌の分解、その抗菌作用において良好な検証結果が得られています。本研究にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

マテリアル技術グループ TEL. 03-5530-2660​

 

グラフ

ガス中の有機物分解

抗菌作用の検証

抗菌作用の検証


 

(外部リンク)

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