IATF 16949(外部リンク)や業界規格の広がりから計測機器のトレーサビリティ確保の需要が増しています。都産技研ではJCSSを取得し、トレーサビリティの確保された計測機器の校正を行っています。
今回出展する「画像センシング展2021(外部リンク)」では、寸法や形状を測定する長さ計測機器のJCSS校正事業をご紹介します。トレーサビリティでお困りのお客さまのご来場をお待ちしています。
本記事では、都産技研によるJCSSへの認定ならびに、三次元測定機を用いたJCSS校正についてご紹介します。
計量法校正事業者登録制度JCSSは、計量法のトレーサビリティ制度の名称です。校正を行う機関(校正事業者)が、審査を経て登録が認められると、JCSS標章のついた校正証明書を発行することが可能となります。
JCSSに登録されるためには、計量法関連法規およびISO/IEC 17025 (JIS Q 17025)の要求事項に基づいて、計測器の校正を実施するための適切なマネジメントシステムと校正方法、不確かさの見積もりなど、あらゆる技術能力を審査されます。
そのため、JCSS標章のついた校正証明書は、計量計測トレーサビリティの確保された信頼ある校正結果であることの証明となります。
都産技研 実証試験技術グループでは、 ISO/IEC 17025(JIS Q 17025)注1「試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項」に基づく品質システムを構築し、登録認定機関(IA Japan:独立行政法人製品評価技術基盤機構 認定センター注2)から認定を受けました。
都産技研は、認定基準としてISO/IEC 17025(JIS Q 17025)を用い、認定スキームをISO/IEC17011に従って運営されている機関の下で認定されています。 |
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図1 都産技研JCSSロゴマーク
注1)ISO/IEC 17025(JIS Q 17025)(外部リンク):試験・校正を実施する機関が、特定の試験・校正において、正確な測定・校正を実施する技術的な能力を第三者機関が認定する規格。通称「試験所認定」と呼ばれ、製品の特性や性質等の検査や分析における決められた試験や、計測機器の校正業務に関する要求事項が定められています。
注2)IA Japan:独立行政法人製品評価技術基盤機構 認定センター(外部リンク):独立行政法人製品評価技術基盤機構の適合性認定分野を担当している認定センターの呼称で、International Accreditation Japanの略語です。IAJapanは、国際規格であるISO/IEC 17025、ISO 17034およびISO/IEC 17065に基づき、試験所・校正機関、標準物質生産者および製品認証機関の認定を行っている認定機関であり、ILACおよびIAFの国際相互承認取決(ILAC MRAおよびIAF MLA)の署名機関でもあります。
計測機器は定期的な校正を行うほか、自身で簡易的にも精度をチェックしながら使用することで、測定結果の品質を保つことができます。
精密加工後の精度検証に多く使用されている座標測定機も同様です。都産技研は、座標測定機の精度チェック用ゲージとして使用されているホールプレートやボールバーなどの中心座標値や球間距離の校正にJCSS校正証明書が発行できる日本唯一の校正機関として認定されています。
都産技研は、JCSS事業に積極的に取り組んでいます。今後順次、幾何偏差校正等の認証範囲の拡大を計画していますので、ぜひお客さまのご要望をお聞かせください。
図2 三次元測定機と精度チェック用ゲージ
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