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CEマーキングについて
Q1: CEマーキングとは何ですか?
EU(European Union:欧州連合)各国の安全基準を統一することで、製品に対して一定の安全水準を確保し、また、製品がEU域内を自由に流通できるようにすることを目的とした制度のことです。
製品が適用すべき規定(欧州指令・欧州規格)は製品ごとに異なり、製品が複数の指令の対象となる場合は、すべての指令に準拠する必要があります。その指令・規格に沿って適合性の評価を行い、技術文書および適合宣言書を作成した上で、製品にCEマークを貼付して出荷が可能となります。
指令・規格でCEマークの貼付が義務付けられている製品は、CEマークなしでは上市・流通が認められていません。
Q2: CEマーキングの対象国を教えてください。
基本的にCEマーキングの対象国はEU加盟国になり、現在は27ヵ国です。
ただし、EUとEEA EFTA※を締結している国などはEU整合法令が適用される場合があり、CEマーキングを要求している国もありますので注意してください。
また、EU加盟候補国(例:トルコ)となっている国では要求される場合がありますので同様に注意が必要です。
※ EEA EFTA諸国:アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー
【参考情報】
- 外務省ウェブサイト EU加盟国(外部リンク)
Q3: 「CE」の表示マークはどこで、どのように手に入れるのですか?
CEマークは適合宣言を行った企業が自ら表示するものです。
製品に関係する欧州指令に適合していることが確認できたら、宣言書にサインして、CEマークを表示することができます。適合試験を外部にお願いしたとしても、最終的に適合していることの確認はその企業の責任で実施することになります。
Q4: CEマーキングが必要となる製品は何ですか?
欧州市場向けを意図した製品のうち、その製品に関係する欧州指令がCEマークの貼付を定めているものについては、CEマーキングが必要になります。
玩具、電気製品、機械、個人用保護具をはじめ、幅広い製品が対象となっています。
Q5: CEマーキングをするためには具体的にどのような流れで進めれば良いですか?
CEマーキングをするための代表的な流れを以下に示します。
- 指令の選択:
製品に適用する欧州指令を選択し、特定します。選択する指令が複数の場合があります。 - 整合規格の選択:
適用する指令ごとに定められた整合規格の中から、当該製品が関係する規格を選択し、特定します。複数の規格が 関係する場合があります。 - モジュールの決定:
指令への適合をどのように実施するのかにはいくつかの方法が定められており、その中から最適な方法を決定します。自己宣言(モジュールA)が可能かどうかを調べます。製品によって、第三者認証機関の関与が必要な場合があります。 - 適合性評価:
整合規格の中から選択した規格の要求事項を、製品が満足しているのかを一つ一つ評価し、満足するように対策を行います。適合したことを示すテストレポートなどを作成します。 - 技術文書作成:
テストレポートを含め、実験結果などの様々な技術資料をまとめた技術文書を作成します。 - 適合宣言書の作成:
技術文書を作成し、適用すべき指令を満足していることが確認できたら、適合宣言書を作成します。複数の指令が関係する製品では1枚の宣言書にまとめます。その中に指令や適合性評価に用いた規格名などを記載して、責任者がサインし、完成です。 - CEマークの貼付:
適合宣言書が出来上がりましたら、CEマークを貼付した製品を出荷することができます。
Q6: 国内で販売中の製品をCEマーキング対応したいのですがどうすれば良いですか?
一度、専門家に見てもらいギャップ分析をすることをお勧めします。
まずは電源電圧が異なりますので、電源一次側の使用部品を確認することから始めます。規格に照らしてみると不十分な点が多々見られますので、まずは目に見える部分について対応しましょう。
Q7: 「CE」の表示マークはどこに貼るのですか?
CEマークは、製品またはその製造銘板に、見やすく、読みやすく、消えにくいように表示することが求められています。
しかしながら、製品の性質上、製品に表示することが不可能か、または保証できない場合は、梱包あるいは同梱の文書に表示することも可能です。”見やすく”という要求は、CEマークが全ての当事者に簡単に視認できれば、例えば、製品の裏面又は下面に表示することもできます。
Q8: 自己宣言すれば良いとのことですが、宣言をすれば良いのでしょうか?
自己宣言するためには手続きを踏む必要があります。
手続きを踏まずに宣言だけを行い、それが明るみに出た場合は、法律違反で罰則を受けます。特に宣言を行った人は、場合により収監されます。
適切な指令を選択し、整合規格に適合していることを確認し、技術文書を作成して、初めて宣言書にサイン(自己宣言)することができ、CEマークを表示することができます。
Q9: CEマーキング実施後はどのようなことに注意する必要がありますか?
技術文書と宣言書はその製品の最終製造日から10年間の保管が必要です。
量産機の場合、その製品に対して変更や変化が生じますので、都度対応が必要です。
変化の代表的なものは、適合宣言に使用している指令や整合規格が変わるような場合です。製品への影響を確認して、必要に応じて適合性の再確認を実施し、適合宣言書の修正が発生します。指令や規格の変更には通常猶予期間がありますので、その間に修正をかける必要があります。遅れないように常に監視が必要です。
変更は製造者が意図して変える場合です。使用部品の変更やスペックの向上などがあります。変化と同様に適合性の再確認を行い、必要に応じて技術文書の修正や宣言書の修正が発生します。変更点管理の仕組みが必要になります。
Q10: CEマーキングでよく耳にするブルーガイドとは何ですか?
EU製品規制の理解を深めることを目的に欧州委員会が発行しているガイドです。
ニューアプローチおよびグローバルアプローチに基づく指令の実施ガイドラインとして2000年に発行されました。その後、NLFによる見直しなどが行われ、最新版として2022年版が発行されています。製造者・輸入者・流通業者の責務、上市の意味、経済事業者の定義などが書かれています。また、モジュールや技術文書の内容などの技術的な内容も含まれています。翻訳版も発行されていますので購入して読まれると良いでしょう。
【参考情報】
- ブルーガイド(外部リンク) 2022年版
2016年度版からの変更点
・対象製品の範囲をより厳密に定義
・製品が修理や改造等を行われた場合について
・オンライン等で販売される製品について
・市場監視規則について
・英国との関係について など
Q11: 違反するとどうなりますか?
EU各国において、指令が製品に正しく適用されているのかのチェックが行われています。
市場監視の取り締まりにおいて、CEマークの不正利用や構造上の不適合等、指令に適さない事実が発覚した場合には違反行為として処罰の対象となります。罰則は各国で異なりますが、摘発された場合には、市場への出荷制限、販売の停止、市場からの撤収、不正メーカの公開、稼働停止の他、拘置処置または反則金の指示等が出されます。拘置処置が行われる場合は、適合宣言書にサインした人となっています。
摘発事例はRAPEX(外部リンク)にて公開されています。
Q12: 直流24Vで動作する機器の場合、低電圧指令への対応は必要ですか?
直流24Vで動作するのであれば低電圧指令の適用範囲外ですが、その24Vはどこから供給されるのか確認する必要があります。
仮にACアダプタを指定していると、それを含んだものを製品と考える必要があります。なお、電圧が低いからと言って他に危険な機能がないのかは、別途評価する必要があります。
Q13: 品質マネジメントシステムとの関係は考慮したほうが良いのですか?
技術文書や適合宣言書などの文書の管理、CEマーキング実施後の変更点管理、不具合発生時のトレーサビリティの確保などを考えると、品質マネジメントシステムの考え方に沿った対応が必要であることがわかります。
認証の取得はしなくても、考え方を取り入れた社内の仕組みは構築して対応する必要はあります。
Q14: CEマーキングの参考資料はありますか?
インターネットに色々な情報が公開されています。その一部を以下に紹介します。
- 日本貿易振興機構(ジェトロ)
自己宣言のためのCEマーキング適合対策実務ガイドブック(外部リンク) - 経済産業省 別紙4 副読本 CEマーキング 技術文書の作成の手引き
掲載ページ パンフレット/報告書など(外部リンク)
PDF 別紙4 副読本 CE マーキング技術文書の作成の手引き (PDF)(外部リンク)
MTEPウェブページにて海外の法規制に関する解説テキスト(ウェブブック)を公開しています。