硬化（ドライクリーニングによる可塑剤の流出）

解説

素材

合成皮革の素材はポリウレタンまたはポリ塩化ビニル（塩ビ）の場合がほとんどである。このうち、ドライクリーニングにより硬化するのは塩ビである。塩ビは常温では硬い樹脂であるが、可塑剤を添加することにより、常温でも軟らかくなる。可塑剤はドライクリーニング溶剤に易溶の場合が多く、これが流出することにより硬化が生じる。

外観

合成皮革部分に収縮・硬化・ひび割れ等が生じている。なお、クレームとなるのは、主としてドライクリーニング時であり、したがって全面に生じている場合が多い。

試験

合成皮革に塩素が含まれているかどうか確認する。

→バイルシュタイン反応による塩素の検出